ストーカーの心理学を知りたい、元恋人の連絡が止まらず何を考えているのか怖いです
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監修者の石川蓮(公認心理師)先生より
つきまといの悩みは、大げさだと言われそうで一人で抱え込みやすいものです。
相手の考えを知りたくなるのは、身を守ろうとする自然な働きだと思います。
ただ、心理を理解することと、要求に応じることは別の話です。
怖いと感じたら、その感覚を信じて早めに誰かを頼ってくださいね。
20代女性(会社員・公務員)
半年前に別れた元彼から、今も毎日のようにLINEが届きます。ブロックすると別のアカウントから届き、先週は駅で待たれていました。
別れ話で私が曖昧な言い方をしたせいかもと思うと、強く言えません。彼が何を考えているのか分からず、スマホが鳴るたびに体がこわばります。
ココラボ恋愛相談室からの回答
ご相談ありがとうございます。
別れたはずの相手が、断っても連絡をやめない。何を考えているのか分からないまま、通知音に身構える日々はこたえますよね。
この記事では、ストーカーの心理学を手がかりに拒否が届かない理由を整理します。そのうえで、自分の身を守るための動き方を一緒に考えていきます。
元恋人の連絡が止まらないときに感じる怖さ

断っても届くメッセージは、内容以上に重くのしかかります。まずは、いま感じている怖さと迷いを言葉にしておきます。
何を考えているのか分からない怖さ
相手の考えが読めないと、人は最悪の場面を想像して身構えます。通知のたびに体がこわばるのは、心が危険を見張っているからです。
ストーカーという言葉を当てはめていいのか、迷う人もいるでしょう。けれど、拒否したあとも続く連絡に不安を覚えるのは、ごく自然な反応です。
強く断れない自分を責めてしまう
別れ話で曖昧な言い方をしたから、と自分を振り返る人もいます。相手を傷つけたくない気持ちが、断る言葉を柔らかくしてしまうのです。
ただ、別れ際の言い方がどうであれ、待ち伏せをしてよい理由にはなりません。拒否されたあとの行動を選んでいるのは、相手自身です。
情や罪悪感が残るのも、恋人だった時間があれば自然なことです。その気持ちがあるまま、身を守る準備を始めて構いません。
監修者の石川蓮(公認心理師)先生に相談してみませんか?
心理学から見たストーカーが拒否を受け入れない理由
ストーカーの心理学では、拒否が届かない背景が研究されてきました。相手を理解するためというより、動き方を決める材料として読んでください。
拒絶が自尊心の傷として残る
別れを告げられても、多くの人は少しずつ事実を受け止めていきます。ところが、拒絶を自分の価値を否定された出来事として受け取る人もいます。
傷ついた自尊心を守るため、終わった事実から目をそらすわけです。話せば戻れる、と考え続けるのはそのためです。
しつこい連絡の奥にあるのは、あなたへの思いやりとは限りません。自分の傷を埋めたいという、相手の内側の事情が大きいのです。
見捨てられ不安が束縛を強めていく
交際中から連絡や居場所を細かく確かめる人だったなら、別の仕組みもあります。追手門学院大学の金政祐司教授が語る、見捨てられ不安の悪循環です。
不安から束縛が強まり、耐えかねた相手が去る。すると本人はやっぱり見捨てられたと確信を深めてしまいます。
心理学で予言の自己成就と呼ばれる現象です。束縛が強かった相手ほど、別れ後のつきまといに発展しやすいそうです。
連絡することで不安をしのいでいる
返事が来ないのに、なぜ連絡を続けるのか。そこには、連絡すること自体が本人の気持ちを落ち着かせるという面があります。
メッセージを送る、SNSをのぞく、近くまで行ってみる。そうした行動が、一時的に不安や怒りを和らげています。
失恋直後の脳の反応は、薬物を強く求める状態に似ているという研究もあります。SNSで近況を目にするたびに、その渇望が呼び起こされやすくなります。
好意がうらみに変わるときの被害者意識
無視が続くと、好意だったものが怒りやうらみへ変わる場合があります。富山大学の鈴木拓朗講師は、うらみの背後に被害者意識と無力感があると述べています。
大切にされなかった、どうすることもできない。そんな思いが、相手を責める気持ちへすり替わっていくのです。
この段階では、連絡の中身が責める言葉や脅しに近づくことがあります。文面の変化は、危険のサインとして覚えておいてください。
失恋の引きずりとストーカー行為の境目
気持ちが強いだけなのか、線を越えているのか。見分ける目安を、行動の面から確かめます。
境目は拒否されたあとの行動にある
別れた相手をつい思い出してしまう。それだけなら、失恋のあとに多くの人が通る道です。
線を分けるのは気持ちの強さより、拒否されたあとも行動を続けるかどうかです。
ストーカー規制法が対象にするのも、恋愛感情や満たされないうらみによる行為です。待ち伏せや連続した連絡を繰り返せば、好意が理由でも規制されます。
元恋人に多い拒絶型と5つのタイプ
司法精神医学には、ストーカーを動機で5つに分ける考え方があります。
- 拒絶型:関係の終わりを受け入れられない
- 親密希求型:特別な絆があると思い込む
- 無能な求愛者型:拒否のサインを読み取りにくい
- 怨恨型:怖がらせること自体が目的になる
- 略奪型:危害を目的に気づかれず近づく
最も多いのが拒絶型で、元恋人や元配偶者がこれにあたります。交際中からの暴力が続く場合も含め、危険が高まりやすい型です。
警察へのストーカー相談も、元を含む交際相手や配偶者からが多くを占めます。見知らぬ相手によるケースは1割以下という統計もあります。
ただし、タイプは診断名ではありません。どの型かを見極めるより、身の安全を先に考えるほうが確実です。
危険度が上がるときに出るサイン
連絡の頻度が増える、自宅や職場の近くに現れる、別のアカウントで接触してくる。こうした変化があれば、様子を見る段階は過ぎています。
死ぬ、許さないといった言葉が混ざり始めたときも同じです。交際中に物を壊したり怒鳴ったりしていた相手なら、より慎重に見てください。
鈴木講師の研究では、つきまといの約7割は電話やメールなど直接会わない形でした。その多くは1か月ほどで自然に治まるそうです。
裏を返せば、直接の接近や脅しが加わった時点が、警察へつなぐ目安になります。
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相手の心理を知ったうえで身を守る動き方
心理を知ると、相手を分かってあげたい気持ちが湧くこともあります。けれど、その理解は説得より、自分の動き方を決めるために使うほうが安全です。
説得や話し合いが逆効果になる理由
話せば分かってもらえるのでは、と考えるのは自然です。ただ、相手にとって話し合いの場は、関係が続いている証拠に映ります。
丁寧に説明するほど、返事が来たこと自体が次の連絡の理由になってしまいます。
会って話すことは特に避けてください。二人きりの場で感情が高ぶると、何が起きるか予測できないからです。
断るのは短く一度だけにする
拒否を伝えるなら、理由を説明せず、結論だけを短く一度だけ送ります。たとえば、もう連絡しないでください、とだけ書く形です。
謝罪や気遣いの言葉を添えると、まだ望みがあると受け取られやすくなります。送ったあとは返信を待たず、その後の連絡には応じないと決めておきます。
すでに身の危険を感じているなら、自分で伝えず警察を通すほうが安全です。
記録を残して警察や窓口につなぐ
大げさだと思われないか、とためらう人もいるでしょう。けれど、拒否したあとも接触が続いている時点で、相談してよい状況です。
そのとき力になるのが記録です。日時、場所、されたこと、届いたメッセージの画面を残しておきます。
- 身の危険を感じるとき:110番
- 緊急ではないが警察に相談したいとき:#9110
- 暴力もあるとき:DV相談+(0120-279-889)
2025年12月30日施行の法改正で、警察は申し出がなくても警告を出せます。
被害を受けたあとの心のケア
眠れない、外出が怖い、通知音に体がすくむ。こうした反応は、気の持ちようで片づけられるものではありません。
被害が長引くと、PTSD(心的外傷後ストレス症)と重なる状態が出る人もいます。身を守ることと並んで、心の手当ても治療の対象です。
精神科や心療内科、カウンセリングで、眠りや恐怖について相談できます。
別れた相手への執着が止まらないと感じたら
自分のほうが連絡をやめられず、このページを開いた人もいるかもしれません。責めるためではなく、止めるための手がかりとして読んでください。
送る前に手を止めて時間を置く
連絡したくなる衝動は、自分の不安や怒りを下げたい動きでもあります。分かっていても、送る直前の気持ちは抑えにくいものです。
送る前に一度手を止め、文面をメモに移して時間を置くやり方があります。数時間たって読み返すと、送らなくてよかったと思える内容も出てきます。
拒否の言葉を受け取っているなら、それが相手の答えです。その答えを変えるための連絡は、相手には負担として届きます。
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URL:https://love.kokolaboratory.com/qa-314/
相手の情報が目に入らない環境を作る
SNSで元恋人の近況を見るたびに、薄れかけた思いがよみがえる。そんな繰り返しに心当たりはないでしょうか。
金政教授も、意思の強さに頼らない方法を勧めています。フォローを外す、アプリを消すなど、目に入らない環境を先に作る方法です。
専門家に相談したほうがよい状態
連絡や確認をやめたいのにやめられない。怒りで何をするか分からない。そんなときは、一人で抑え込もうとしなくていい段階です。
法務省の資料でも、警察と精神科医療の連携が進められています。治療やカウンセリングに早くつながるほど、相手も自分も守りやすくなります。
飲酒で気を紛らわせている、眠れない日が続く、消えたいと思う。そんな状態なら、精神科や心療内科への相談を考えてみてください。
やめたいと思えている今は、立ち止まれる地点にいます。被害を受けている側も、止められない側も、抱えたままにしなくていいのです。